犬の口臭は1つのシグナル?
2013.10.22 | 健康
わんちゃんが飼い主さんのお顔をペロペロなめるのは、
わんちゃんの愛情表現の一つですね。
なんとも可愛く、わんちゃんに対する愛情も増してくるものです。
でもわんちゃんにお顔をなめられて、
「可愛いけど・・・、臭~い!」 と感じたことはありませんか?
わんちゃんの口臭は、実はわんちゃんが病気に蝕まれていることのシグナルです。
歯周病または内臓疾患の可能性がありますので、病院を受診するのがオススメです。
■歯周病は、口臭の大きな原因
わんちゃんの口臭は、歯周病が一つの大きな原因です。
歯周病は、まずは歯と歯ぐきのすき間にたまった食べ物カスに、
細菌が繁殖することからはじまります。
細菌が繁殖した食べ物カスは「歯垢」と呼ばれ、
歯垢ができると、口臭がするようになります。
歯垢をそのままにしてしまうと、わんちゃんの場合3日ほどで、歯垢が「歯石」に変わります。
歯石は、歯垢に口のなかのカルシウムなどが作用してできるもので、
まさに石のように硬く、歯にこびりつきます。
歯石ができると、表面がザラザラしているため、さらに歯垢がたまりやすくなります。
歯垢はまた3日で歯石になりますから、歯と歯ぐきのすき間は、
雪だるま式に細菌の巣窟となっていきます。
繁殖した細菌は、歯ぐきに炎症を起こします。
炎症は、初めは歯ぐきの肉を、やがて歯ぐきの骨を破壊します。
歯ぐきの肉が破壊されると、歯はグラグラするようになります。
歯ぐきの骨が破壊されると、歯は抜け落ちてしまいます。
■口臭は内臓疾患によっても起こる
もともと歯石が付きづらいわんちゃんや、歯のお手入れをきちんとしているわんちゃんで
歯石が付着している様子はないのに口臭がする場合は、わんちゃんの内臓疾患を疑う必要があります。
まずは肝臓の疾患の可能性があります。
肝臓は臭いのする物質を分解する働きがありますから、
疾患を起こすとそれができなくなります。
また胃腸の疾患の可能性があります。
胃が疾患を起こすと、食べ物をきちんと消化できなくなり、
胃のなかで、食べたものが腐ります。
腐った臭いが、食道を逆流して口から出るようになります。
腸が疾患を起こすと、やはり腸のなかで、食べたものが腐ります。
この臭いは血管から肺に入り、やはり口臭として口から出てくることになります。
さらに内臓疾患が原因で、唾液の粘り気が増すことがあります。
この場合にもやはり口臭がするようになります。
■口臭は、わんちゃんの健康状態のシグナル
このように口臭は、わんちゃんの健康状態と密接に関係します。
口臭がするようになったら、わんちゃんの病気を疑い、病院を受診することをオススメします。