わんこの歯のお話

犬の歯周病と寿命の深~い関係

2013.10.22  |  健康

わんちゃんの歯周病は、かかり始めは、

・食後の器にぬめりが残る
・口臭がする

などがサインになります。
すぐに治療すれば歯周病は治るケースが多いですが、
放置すると、歯がグラグラしたり、抜け落ちたりしてしまいます。

でも歯周病が怖いのは、それだけではありません。
歯周病菌が全身に広がり、内臓疾患を引きおこすことにより、
わんちゃんの寿命を早めてしまうことがあります。

歯周病にはくれぐれも、早めの対処が必要です。

 

■歯周病菌は歯ぐきを破壊するだけでなく、内臓疾患を引きおこす

◎歯周病は歯ぐきを破壊する

歯周病は、歯と歯ぐきの間に歯石がたまることがきっかけとなって起こります。

歯石がたまると、それが原因となり、歯と歯ぐきの間にすき間ができるようになります。
すき間に歯周病菌が繁殖し、歯ぐきが炎症を起こしたものが歯周病です。

炎症がひどくなるにつれ、初めは歯ぐきの肉(歯肉)が、そのうち骨(歯槽骨)が、破壊されていきます。
歯ぐきの骨が破壊されると、歯は抜け落ちてしまうことになります。

 

◎歯周病は内臓疾患を引きおこす

さらに歯周病菌は、歯ぐきを破壊するとともに、全身にも広がります。

歯周病の炎症で歯ぐきが破壊されることにより、歯ぐきにはキズができます。
そのキズから、歯周病菌は血管に入り込みます。

血管をとおって全身に広がった歯周病菌は、心臓や肺、肝臓、腎臓などの内臓に到達します。
そして今度は、それらの内臓に炎症を起こすことになります。

この歯周病菌による炎症により、さまざまな内臓疾患が起こります。
腎不全や動脈硬化など、わんちゃんの多くの内臓疾患は、
歯周病が一つの原因だと言われています。

 

以前、20歳を超えるわんちゃんを診察したことがあります。
そのわんちゃんは、口の中がびっくりするほどきれいに手入れされていました。

おかげで20歳を超えるのに、抜け落ちた歯は1本もありません。
さらに外見もとても若々しく、内臓の疾患も、まったく見当たりませんでした。

 

わんちゃんの歯は、できることから少しずつでかまいませんので、
お手入れすることをおすすめします。

もし分からないことやお困りの点などがありましたら、
わんこの歯医者さんまで、お電話またはメールにてご連絡ください。
獣医師または看護師が、アドバイスさせていただきます。

このページの先頭へ